市民風車ってなに?

市民風車とは、地域住民(市民)が中心となって事業者になり、市民が共同で資金を出し合って、建設された風力発電用風車のことです。

風力発電の先進地ドイツやデンマークでは「市民風車」が多く建設されています。デンマークでは2000年12月にコペンハーゲン沖合に8千名を超える市民の出資により、ミッドグルンデン洋上風車発電所が建設されました。そのほか、国内の風車の約8割が個人や協同組合などによる「市民風車」です。欧州は風力発電が盛んに行われていますが、それは「市民風車」が支えており、また、「市民風車」が建設されやすい制度が整っているからと言えます。

特定非営利活動法人北海道グリーンファンドは、(株)市民風力発電を設立し各地の市民風車建設やメンテナンスを担い、一方(株)自然エネルギー市民ファンドは市民からの出資金を募り資金面で市民風車を支え、その働きによって2003年から2007年までには北海道、青森県、秋田県、千葉県そして茨城県に置いて「市民風車」が次々と誕生しました。

そのひとつが、NPO法人グリーンシティで建設した、大間町の「まぐるん」ちゃんです。

 

市民風車の仲間たち

市民風車「まぐるん」ちゃんには、日本全国に仲間がいます。

化石燃料に頼らず、自分たちの風車で作ったクリーンで安全な電気を使いたい。これ以上地球環境を破壊したくない。子供達に素晴らしい自然を残したい・・・。そんな思いがひとつになって、市民風車の輪が広がりつつあります。

 

風力発電ってどんな仕組みなの?

 風力発電は、風の力を利用して、電気の作る仕組みです。

風車はブレード(羽根)ナセル、タワーで構成されています。ナセルの中には、増速器や発電機など、発電に必要な機器が入っています。

ブレードは風の力を受けると回転します。その回転を増速器で発電機が発電を行うのに必要な回転数まで増速させ、発電機でその回転運動を電気エネルギーに変換します。また、風を最大限に受けるために、可変ピッチでブレードの角度を、ヨー駆動装置で風車の向きを調整します。

台風など強すぎる風(風速25m/秒)が吹くと、風車が壊れないようにするため、回転が止まるように設計されています。その際は可変ピッチやブレーキ装置を作動させ、ブレードの回転を停止させます。

風車による騒音(風切り音)が問題になったことがありましたが、ブレードの翼断面の改良などにより、問題にならないくらいに改善されています。